強迫性障害(OCD)ってどんな病気?
- 強迫性障害はObsessive Compulsive Disorder(OCD)のことで、自分で意味がないとわかっていても、ある考えがいつまでも頭から離れない、ある行動を繰り返さないと気が済まないといった症状のために、社会生活に支障をきたす病気です。
強迫性障害(OCD)の原因は?
- まだはっきりとわかっていませんが、脳における神経間での連絡がうまくいかなくなることが原因の1つと考えられています。
最近の研究では、不安な気持ちの情報伝達にかかわる「セロトニン」という化学物質が関係していると考えられています。
強迫性障害(OCD)はどうやって診断するの?
- 行動、症状に関するさまざまな質問を行って症状の数、頻度、重症度に基ずいて診断します。血液検査、画像診断はありません。
次の5つの質問がよく用いられます。 - 手が痛くなるくらい、何度も手洗いを繰り返しますか?
- 鍵をかけたか、ガスの栓を締めたか何度も同じことを繰り返しますか?
- ばかげていると分かっていても、頭の中に繰り返し起こってきて、振り払うことのできない考えがありますか?
- 1つ1つの事をやり終えるのに、長い時間がかかりますか?
- 順序正しいことや、左右対称であることにとらわれていますか?
強迫性障害(OCD)の治療は?
- 治療には薬物療法と行動療法があります。
- 【薬物療法】
強迫性障害の患者さんの脳内では、健康な人に比べてセロトニンの働きが足りなくなっています。そのため脳内のセロトニンの働きを高める選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)が最もよく使用されます。
【行動療法】
問題を不適切な習慣的行動として理解してもらい、それによって生活しやすく行動を「学習」することによって治療します。 - ※症状は良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、少しずつ改善していきます。自己判断で服薬を中止したり、病院を変えたりするのは逆効果です。