社会不安障害(SAD)ってどんな病気?
- 社会不安障害(SAD)はSocial Anxiety Disorderのことで、他人に悪い評価を受けることや、人目を浴びる行動に対する不安から、強い苦痛や身体症状が現れ、次第にそうした場面を避けるようになり、日常生活に支障を来たす障害です。
社会不安障害(SAD)の症状は?
- ○ 不安、緊張
権威ある人との面談や、人前での行為や会話、知らない人との会話、試験を受ける、などの状況で行動する際に、不安な気持ちや強い恐怖感を覚えます。
○ 赤面、ドキドキ
恐怖を感じる状況下で、不安によりさまざまな身体症状が現れます。具体的症状として、赤面、声の振るえ、下痢、動悸、発汗などが見られます。
社会不安障害(SAD)の治療は?
- 治療には薬物療法と精神療法があります。
【薬物療法】
SSRI(選択的セロトニン再取込阻害薬)、ベンゾジアゼピン系抗不安薬、β遮断薬などが用いられます。
【精神療法】
精神療法では「認知療法」と「行動療法」と呼ばれる治療法を併用して治療を行います。
■認知療法⇒なぜ不安な気持ちが起こるのかを理解し、また周囲の目や自分の能力を改めて認識し、不適当な不安感を引き起こしてしまう認知パターンを自分で修正することを目指します。
■行動療法⇒あえて不安が生まれる場所に飛び込んで、刺激に身を慣らし、不安症状を改善していきます。段階的に目標を高くしていく方法がとられます。
まわりの人ができることは?
- 患者さんに共感する
- 無理をさせない
- 医療機関への受診を進める